3点識別試験法
目的
2種の飲料を対照とした3点識別試験を行い、味の有意差が認められるはどうか検討を行う。
試料
P:味の素溶液(0.015w/v%、溶媒:脱イオン水)
Q:脱イオン水
方法
・(PPQ)(PQP)(QPP)(QQP)(QPQ)(PQQ)の組み合わせでパネル一人につき各組一回ずつ識別試験を行う(20ml~30ml与える。
・上記組み合わせの順番は無作為に行うこと。
・共試試料の温度、室温を測定しておくこと。
2点嗜好試験
目的
2種類の飲料水について、どちらが好ましいかを検査し、有意差の有無を判定する。
試料
Ⅰ:水道水(浄水:学内水道水を活性炭+限外ろ過処理した水、panasonicアルカリ工房PJ-A53使用)
Ⅱ:阿蘇の天然水(サントリー)
方法
・(Ⅰ,Ⅱ)あるいは(Ⅱ,Ⅰ)の組み合わせの試料をパネルに与え(各20~30ml与える)、どちらが好ましいかを答えさせ、解答用紙に記録する。
・このテストを5回行う。
・試料を与えるときは(Ⅰ,Ⅱ)(Ⅱ,Ⅰ)の並びがランダムになるように与える。
・パネルに対しては、5回の繰り返し試験が終わるまで試料の種別など一切の情報を与えてはならない。
順位法
目的
5種類の飲料水について、味の好ましさの順位をつけ、最も好まれる飲料水を決定する。
試料
A:エビアン (ダノンジャパン) 硬度304㎎/mL
B:おいしい水 六甲 (アサヒ飲料) 硬度40㎎/mL
C:コントレックス (ポッカサッポロ) 硬度1468㎎/mL
D:神の郷温泉水 (長寿の里イング) 硬度約850㎎/mL
E:脱イオン水硬度ゼロ
方法
・5種類の飲料水を同時に与え(試料名は知らせてはいけない)、最も好ましいものを1、最も好ましくないものを5として順位をつけさせる。
・共試試料の温度、室温を測定しておくこと。
結果
3点識別試験
試料P:4.7℃ 試料Q:4.7℃ 室温:20.6℃
集計結果
正解数 6 5 4 3 2 1 0
人数 2 1 2 4 4 2 0
有意差判定
x²=1/2n×(3a-n)²
n:繰り返し数(被験者数)
a:正解数
これに集計結果を代入すると
x²=1/2×90 ×(3×47-90)=14.45
このとき、x²≧6.63だから、この結果は1%の危険率で有意と言える。
2点嗜好試験
試料Ⅰ:4.7℃ 試料Ⅱ:4.7℃ 室温:20.6℃
集計結果
Ⅰを好ましいとした数 32
Ⅱを好ましいとした数 43
有意差判定
t=a-n/2-1/2 / √n/2
n:検査した回数
a:正しく判定した回数
これに集計結果を代入すると
t=43-75/2-1/2 / √75/2
=1.1547
この値はt≦1.64であるから、判定者はⅠとⅡを識別できないといえる。
順位法
試料A:5.6℃ 試料B:5.2℃ 試料C:5.1℃ 試料D:4.8℃ 試料E:5.4℃ 室温:19.6℃
試料 A B C D E
各々がつけた順位の合計 36 25 58 65 41
・ケンドールの一致性の係数のW検定
まず、各々のつけた順位の合計の平均を求める。
15×6/2=45
これとおのおのがつけた順位の合計との差の二乗の和Sを求めると
S=9²+20²+13²+20²+4²=1060
この値は検定表の値より大きいため、15人の判定は一致しているといえる。
出典
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